連絡をつなぐ
法定無線設備
陸上と常時連絡できる手段を確保します。
小型旅客船・遊漁船の安全設備
法定無線、位置発信装置、救命いかだ、隔壁の水密化。4つの設備の役割と、船ごとに異なる対象・適用日・検査期限を分かりやすく整理します。
図で順番に確認する内容確認:2026年9月29日

旅客定員・用途・航行区域・水温・船の構造により必要な対応が変わります。購入前に、検査証書と次回検査を確認しましょう。
船舶事故に備える設備は、一つですべてを担うものではありません。陸上に連絡する、船の位置を知らせる、水中に入らず救助を待つ、浸水の被害を抑える。それぞれ違う役割があります。
法定無線設備
陸上と常時連絡できる手段を確保します。
非常用位置等発信装置
AISやEPIRB等で、船の位置情報を伝えます。
救命いかだ等
冷たい水の中で救助を待つ状況を避けます。
隔壁の水密化等
沈没を防ぎ、退船までの時間を確保します。
旅客定員、船の大きさ、用途、航行区域、水温、船の構造によって対象と対応方法が変わります。まず船舶検査証書・船舶検査手帳で条件を確認します。
下のカードは、義務化の対象に当たる船の適用日の整理です。現存船の経過措置では、原則としてその日以降に最初に受ける所定の検査までに対応します。新造船の適用や個別の免除・代替措置は別途確認が必要です。
海上運送法に基づく人の運送に使用する船舶
海上運送法に基づく人の運送に使用する事業船
海上運送法の人の運送事業との兼業がない場合
法定無線設備
非常用位置等発信装置・救命いかだ等・隔壁の水密化等
「次の検査」とだけ覚えず、中間検査か定期検査かまで確認します。適用日より前からある設備義務や、個別に付された航行条件も守る必要があります。
遊漁船業だけの船とは区分が異なります。海上運送法の人の運送事業にも使用する場合は、その区分に応じた適用を確認します。
運航中、陸上との間で船の運航に関する連絡を常時行える設備です。機器を買うだけではなく、通信相手・通信範囲・無線局免許・操作する人の資格等も合わせます。
沿海区域等携帯電話を法定無線設備の代わりにはできません。
平水区域の特例サービスエリア内で、免除申請の許可を受ける等の条件を満たせば、携帯電話を法定設備にできる場合があります。
対象となる船ではAIS(簡易型を含む)や、要件を満たすEPIRB等を確認します。非常時に船の位置を把握できるようにする設備です。
対象水域沿海区域等の対象船について確認。平水区域のみの船に、この新たな搭載義務を一律に当てはめません。
既設機器がある船型式・機能・免許と経過措置を確認。搭載済みでも、適合性を確認してから判断します。
運航する全域で、陸上と通信できるか。
必要な性能・機能を満たしているか。
無線局、従事者、通信相手等を整える。
船舶検査で確認し、使用方法を共有。
琵琶湖を除く湖・川・港内など、対象外や取扱いが異なる水域があります。無線と位置発信装置では対象範囲も同じではないため、設備ごとに判定します。
救命胴衣は水に浮くための備えです。救命いかだ等は冷たい水に入り続けることを避けて救助を待つための備え。役割が異なります。
対象となる水域を航行する船。河川・港内・対象外の湖のみを航行する船は除かれます。
平水区域を超えて航行する船が対象です。
平水区域を超えて航行する船が対象。ただし、浸水しない構造や母港から5海里以内のみの航行等の除外があります。
船舶検査証書の航行区域と、公表された水域・時期ごとの最低水温で判断します。その日の気温や、その場で測った水温だけで対象外にはできません。湖については琵琶湖、霞ヶ浦、サロマ湖、猪苗代湖、中海、屈斜路湖、宍道湖、支笏湖が対象水域です。
落水せずに乗り移るための性能を備えた救命いかだや、内部に人を収容する救命浮器などを確認します。乗り込み場所の高さ等によって必要な設備も異なります。
運航時期の制限、伴走船、救助船の配備、船の構造、航行範囲の制限など。単に「近くに別の船がいる」だけでは条件を満たしません。
時期、水域、水温、救助体制など、使える方法の条件を確認します。
伴走・救助に必要な人数、救助能力、設備、到着時間等を整えます。
必要な申告・申請を行い、検査証書の航行条件等に反映します。
代替方法にも船ごとの要件と手続きがあります。現場判断だけでいかだを省略することはできません。
水密全通甲板や水密隔壁等により、船内への浸水や、浸水した水が広がることに備えます。船の大きさや航行区域により必要な構造が変わります。
区画の境目を水密にし、船として必要な浮力・復原性を確保
実際の適合性は、区画配置や船体の構造・計算等で確認します。仕切りがあるだけで「水密隔壁の基準を満たす」とは限りません。
水密全通甲板・水密隔壁など、対象船に求められる構造を確認し、造船所・検査機関と改修方法を検討します。
対策が困難な現存船等では、条件に応じて浸水警報装置と排水設備の組合せ、または不沈性・安定性を持つ構造等による対応もあります。
警報装置やポンプは、必要な区画、能力、配置まで確認します。既存のビルジポンプがあるという理由だけで、一律に対応済みにはできません。
当事務所では、運航内容に応じた許可・登録、安全管理規程などの相談に対応しています。設備の技術的な適合性や船舶検査は、検査機関・造船所等での確認が必要です。
安全管理・運航手続きを相談するその日を適用日とする設備について、対象船の現存船には所定の検査までの経過措置があります。法定無線設備は最初の中間検査または定期検査、位置発信装置と救命いかだ等は最初の定期検査が基本です。船ごとの対象・検査日を確認してください。
電波が届くという理由だけでは決まりません。平水区域の特例を使う場合も、航行区域がサービスエリア内にあり、免除申請の許可を受ける等の条件があります。沿海区域等では携帯電話を法定無線設備の代わりにはできません。
役割が異なります。救命いかだ等の対象船では、所定の設備を搭載するか、認められた代替方法の条件・手続きを満たす必要があります。
必要な免許・検査・書類と、現場での点検・操作・避難手順まで確認します。実際に使えるよう、船員への教育や安全管理規程の見直しも進めてください。